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シュトルヒは、第2次世界大戦の全期間を通じて、
ドイツ軍の主力連絡機として活躍した
傑作STOL機《短距離滑走離着陸機》で、
戦時中の1939~45年に各型合計2549機が生産されました。
2~3人乗りの高翼、固定脚、羽布張り構造の軽量低速機で、
ちょっとした広場があれば、楽に離着陸できるのが特徴です。
原型のFi156V1は1936年に初飛行し、
37年にFi156A-0が実用テストに使われ、
1938年から生産型のA-1が登場しました。
1939年に量産型の武装付きCシリーズが登場し、
作戦指揮に使われ、ムッソリーニ救出作戦ではその真価が十分に発揮されました。
Fi156C-0は後部の背後上部にMG15 7.92mm旋回銃を取り付けた最初の生産型で、
1940年には連絡/軽輸送を主任務とするC-1および観測/偵察用のC-2、
さらに多目的の使えるC- 3に発展し、
また1941年には熱帯砂漠地用のC-3/Tropが現れました。
C-5は50kg爆弾×3または胴体の底に
大型カメラまたは増槽タンクを取り付けるように改造した型で、
これにも熱帯地用のC-5/Tropがあります。
またCシリーズの後、戦傷病者輸送用のDシリーズも作られ、
各方面で運用されました。
なお冬期の東部戦線では車輪のかわりにスキーを装備していた機体もありました。
《実機データ》
乗員:2~3名
全長:9.9m
全幅:14.25m
全高:3.05m
自重:930kg
エンジン:アルグスAS-10C空冷倒立V型8気筒
離昇出力:240馬力
着陸滑走距離:26m(草地無風)
出力:1,450hp、
最大速度:175km/h
最小速度:51km/h
航続距離:385km