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1959年、ドイツのNSU社と、ヴァンケル社は、
技師であるフェリックス・ヴァンケル博士が戦前から独自に開発を進め、
考案したロータリー・エンジンを成功させました。
これに注目した東洋工業株式会社(現、マツダ株式会社)は、
NSU社との交渉を重ね、1961年、技術提携契約を結びました。
そして、実用化までの様々な苦労を経て完成したエンジンは、
本家NSU社にもないアイデアや技術に溢れていました。
このエンジンにふさわしい、未来と宇宙をイメージした、
低く、流れるようなボディがデザインされ、
コスモ・スポーツ(輸出モデルは110S)の名で1967年5月にデ ビューしました。
この世界初の2ローター方式のエンジンを持つ形式名称L10Aは、
343台が造られました。
そして、1968年7月にパワー・アップを中心としたマイナー・チェンジが行われ
L10Bとなり、1972年9月までに1176台が生産されました。
《データ》
乗車定員:2名
全長:4,130mm
全幅:1,595mm
全高:1,165mm
車両重量:960kg
総排気量:491cc×2
最高出力:128ps/7,000rpm(JIS gross)
最大トルク:14.2mkg/5,000rpm(JIS gross)