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三式戦闘機 飛燕は、太平洋戦争で活躍した
日本戦闘機の中で、唯一の液冷戦闘機です。
空気抵抗と重量の軽減に努力を払った結果、
速度と運動性の双方を最大限に発揮できる
バランスの良い機体として完成し、
昭和18年に制式採用されました。
しかし、基礎工業力の無さから来る生産の不手際と、
整備の不慣れによるハ40液冷エンジンの不調が本機の泣き所でした。
それでもフィリピンやニューギニア、
そして本土防空戦で戦果をあげています。
特に本土防空戦では安定した部品供給と
ベテラン整備員の働きにより高い稼働率を維持し、
また他の日本機に比べ高空性能が良かったため、
対B-29戦闘に奮戦しています。
とりわけ、飛行第244戦隊では陸軍史上最年少の戦隊長、
小林照彦大尉を筆頭に激しい戦いぶりを見せ、
終戦までにB-29を160機以上撃墜し、
随一の部隊戦果を誇りました。
《実機データ》
乗員:1名
全幅:12.00m
全長:8.74m
全高:3.70m
エンジン:ハ-40
出力:1,100hp/4,200m
最大速度:580km/h(高度5,000m)
武装:20mm砲x2、12.7mm銃x2