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B777は世界最大の双発旅客機です。
その大きさはB747に迫り、装備するエンジンはプラット&ポイットニーPW4000、
ジェネラル・エレクトリックGE90、ロールスロイストレント800といった
推力34,000kg〜38,000kg級のエンジンが選ばれ、
エンジンの太さはB737の胴体に匹敵します。
また、ボーイングの旅客機としては初のデジタル・フライ・バイ・ワイヤを採用した機体です。
しかし、エアバス機と違いコクピットには従来機と同様に操縦輪が残されていて、
その違いは飛行可能領域保護に対する考え方にも出ています。
エアバス機ではパイロットが飛行可能領域を超えようとすると操作がキャンセルされるのに対し、
B777では飛行領域を超えようとするパイロットの操作に操縦輪が重くなる等の警告は出るが無視すれば、
飛行可能領域を通過することができるのです。
これは、あくまでもパイロットの決定を尊重するというボーイングの意思の現れとも取れます。
その他にもB777には最新のアビオニクスが装備され、
表示もB747-400でも使われたCRTディスプレイに変わりLCD(液晶)ディスプレイが使われています。
機体の開発、生産には日本航空業界も参画していて、全体の20%以上を日本で生産しています。
また特筆する点として、B777は開発段階からユーザーである航空会社が一緒になりユーザーフレンドリーな飛行機を造るという、
「ワーキング・トゥゲザー」の精神から生れた初めての飛行機です。
-300タイプは-200の胴体を前部で5.3m、後部で4.8m延長し、総全長は73.8mにおよび747シリーズをしのぎ世界最長の旅客機になりました。胴体延長に伴いエンジンも推力を増大したタイプが装備されます。
この他、左右水平尾翼前縁と全脚部に小型カメラを設置してタキシング時の脱輪を防いでいます。また離陸時に胴体後部を擦り付けないよう引き込み式テイル・スキッドが装備されています。
ボーイング777-300は、機体の大型化に伴い最大550名(オール・エコノミー)の乗客を輸送することができるようになりました。
《機体データ》
全長:73.8m、全幅:60.9m、全高:18.5m、
エンジン:P&W PW4090、推力:40,900kg×2、座席数:470席